パソベッツこじま 大動物診療部 in 川南町

pathovets.exblog.jp
ブログトップ

<   2010年 11月 ( 4 )   > この月の画像一覧

病院移転準備でバタバタ

 当院は11月15日で開院8年目に突入しました。開業当初はお客が来ないことに胃の痛い毎日を過ごしました。
こんな町外れの何の目印もないところにはやっぱり誰も来ないんだ!
それも突然県外から帰ってきて・・・。おまけに聞いたこともなくわけのわからない「パソベッツ・・・・・」???

今では笑い話ですが、看板の「パソ(ぱそ)ベッツ」が「パン(ぱん)ベッツ」に見えたらしく、パンを買いに来る人がたくさんいました。こんな田舎でそんなに「パン」を食う人がいるのか!!!と驚きました。多い日には何人も「パン屋さんですか?」と”来院”されました。


それでもなんとかお客さんが知り合いを紹介してくれ、その人がまた別の人を紹介してくれ・・・。
たくさんの方にお世話になりながら7年が過ぎました。本当にありがとう!

医療機器も少しずつ増え手狭になったことから、”ちゃんとした”病院を造りました。12月1日からは新しい病院で心機一転「より気合を入れて」がんばります。

病院の建設も最終段階を向かえ、連日大工さんたちが夜遅くまで最後の仕上げをしています。
実は病院建設を口蹄疫前に始める予定でしたが、いくつかのトラブルで土地の整地が遅れました。そろそろ整地にかかろうかという時に「口蹄疫発生」でした。


一旦、建設を見合わせました。
口蹄疫の殺処分が終了し、私に突きつけられた現実は
「顧客のほとんどが家畜を失った」
「収入が激減」
「復興の見込みが立たない」
「口蹄疫により畜産関連産業や周辺市町村の景気が悪化してペットの来院数も減少」
と悪条件ばかり。

当初計画していた案で建設すれば返済が出来なくなることが予想されました。
建設中止も含め妻と設計士の方と何度も話し合いをした結果、規模縮小、導入予定の器機をいくつか先送りにするなどでどうにか建設にこぎつけました。

今年は、たくさんの大変な思いをした分、私の人生において最も忘れることの出来ない1年になりそうです。
 後数日で移転ですが、大工さん同様に私も移転準備でばたばたしてます。夜中に!!!

【これまで来院された方へ】
新しい病院は現在の北隣です。敷地は接していますが入り口が違います。これまで同様に
・電話予約制
・犬は首輪・ハーネス、中型犬以上はリードも着用
・猫はキャリーケースか洗濯ネットに入れて
でお願いします。

【初めての方へ】
当院は上記の約束事がありますのでよろしくご理解ください。

なお、新しい病院で診察を開始しても料金体系は変わりません。一部診療時間の変更がありますので、お電話でご確認ください。
[PR]
by pathovets | 2010-11-24 20:18 | 動物病院について | Comments(3)

人の和(輪)

 昨日JA宮崎県青年部の研修会に参加させて頂きました。
園芸農家
畜産農家
JA関係者など約100名が会しての研修でした。

その中で「口蹄疫について」ということでお話させていただく時間を頂きました。口蹄疫の原因ウイルス、症状などの特徴、殺処分などの現場での体験、検証と復興などについてお話しました。また、家畜保健所のご協力により発症した家畜の写真も見ていただくことが出来ました。

講演の後、たくさんの方から色々な質問を受けました。畜産農家の方だけではなく園芸農家の方からもたくさん質問を頂きました。その多くは畜産関係者以外の一般住民がどのようなことに注意すれば良いかということでした。

今後、いろいろな公共施設等で常時消毒がなされると思います。そうして頂かなければならないと思っています。その時に一般の方がそこを避けて通るのではなくしっかりと活用して欲しいということです。
このような取り組みが必然的に行われ日常の生活に溶け込むようになって欲しいものだと思います。

行政関係者の方!
もし、私のブログを見ている方がおられましたら、せめて習慣化するまで行政がトップに立って消毒の徹底を呼びかけてください!
ある所に消毒指導の依頼をお願いしたら、無数にある公共機関にいちいち指導するのは・・・と言われましたが、この活動が根付くまでの当面の間だけでもお願いします!
とりあえずは電話1本あるいは文書1枚でも構いません。

研修会の後、懇親会が行われました。この席で多くの方と色々な話をしました。大変勉強になりました。
その中で「先生、ブログ見てますよ!最近、あんまり更新しませんね!」と話しかけてくれた方がいました。
西都市で園芸をされている方でした。
口蹄疫期間中、情報を探しているときにこのブログを見つけられたようです。その方もボランティアとして自分の仕事はそっちのけで消毒ポイントで消毒等の作業をされたそうです。何十人ものボランティア要員に声をかけ人員の確保等に大変苦労されたようでした。
人を集めるだけでも大変な上に、呼びかけるための電話代も相当な金額になったはずです。

こうした見えないところで、活動してくださった方が数え切れないほどいるんだろうな、と感じました。

私は、こういう方と直接会うことが出来たことに大変喜びを感じました。IT社会の中、メールやブログの中だけでやり取りをする事が多くなった昨今ですが、やはり会って言葉を交わすというのが一番です。

可能な限り口蹄疫でいろいろなところで活動された方と会って話ができたらと思いました。

人と人との和(輪)やつながりを感じることの出来たすばらしい1日でした。
硬い握手を交わして帰りました。
[PR]
by pathovets | 2010-11-12 14:14 | 口蹄疫 | Comments(3)

にゃんこのおしっこが出ない

南国宮崎も最近は肌寒くなってきました。
この季節になると多くなるのが

「猫がトイレに何回もいく」

「ずっとトイレにいる」


といった電話です。もともと砂漠地帯が原産の猫は水を飲む量が少なく、濃いおしいこを出す習性があります。
寒くなると私達も水(冷たいもの)を飲む量が減ります。私たちは寒い時期には温かい飲み物を飲みますが、ペットの多くは年中水道から出てくる冷たい水を与えられています。こうしたことで飲水量が減るとさらにおしっこが濃縮されます。このことによって膀胱内に結石ができたり膀胱炎になったりして

・おしっこがでなくなる
・何回もトイレに行く
・トイレでいきむ
・症状が進むと嘔吐や食欲不振・・・
となっていきます。

冬場は特におしっこチェックをお忘れなく!猫砂で簡単におしっこの性状が分かるものもあります。かかり付けの獣医さんに相談してみてください。
[PR]
by pathovets | 2010-11-04 11:11 | ペット | Comments(3)

家畜導入が再開!

たくさんの方々のご支援とご協力を頂き、11月1日から家畜の導入が再開されました。ここ数日は、牛を積んだ運搬車両を良く見かけます。いままで牛を積んだトラックを見てもなんとも思わなかったことが当たり前の生活でした。
しかし、今回ばかりは一般住民も含め口々に

「牛だ!」

「牛を積んだトラックを見た!」

と興奮気味です。

この地域ではそれだけ家畜がいて当たり前の環境だったのだなと改めて感じました。

導入時期に賛否両論あります。
早く導入させて欲しい・・・
早すぎるのでは・・・・
私個人としては、もう少し待って欲しいというのが正直なところです。どこまで待てば安全が担保できるのかは誰にも分かりません。終息から1月後からでも安全かもしれません。逆に1年たたなければ安全とはいえないかもしれません。いろいろな状況を考慮して出された結果ですので尊重したいと思います。

もう二度とあの惨劇を繰り返さないためにも
「生産者の自己努力」

「獣医師も含めた関係組織の緊密な連携構築」
をしっかりやっていかなければと気持ちを引き締めているところです。
[PR]
by pathovets | 2010-11-04 10:56 | 口蹄疫 | Comments(0)