パソベッツこじま 大動物診療部 in 川南町

pathovets.exblog.jp
ブログトップ

<   2011年 04月 ( 3 )   > この月の画像一覧

狂犬病予防注射シーズン到来

 今年も狂犬病予防注射の季節になりました。我が町もすでに集合注射が始まっております。
毎年のことながら大変憂鬱になりながら各会場を巡回していきます。

お金もらっているのになぜ憂鬱?    と 思われるかもしれません。
なぜか?   おしえてあげましょう!

猛獣のような狂暴犬が来るからです!

久しぶりに散歩してもらえる!と勘違いし、すっかり興奮しきって威勢の良い「猛獣わんこ」がきます。
飼い主さんも犬に引きずられるかのようにやってきます。「は~は~・・・・」息を切らして注射をして下さいとお願いされますが、会場にはたくさんの犬や人がいてさらにヒートアップ!

    誰を咬んでやろうか?!と言わんばかりに    「眼光鋭く」   「牙むき出し」

最近は狂暴な犬用に獣医師会が保定枠を作ってくれたので何とか対応できますが、それでも危険が伴います。また、この田舎でも小型犬が非常に多くなりました。ただ甘やかすだけでしつけが出来ていない犬も多いため、中型・大型犬より性質が悪く本当に大変です。

獣医は動物を扱いますが、「猛獣使い」ではありません!しつけはしっかりとお願いします。
可能であればかかり付けの動物病院を決めて、健康チェックを受けられる病院での接種をお勧めします。
犬も安心するし、人も怪我をするリスクが減ります。宮崎県では集合注射も病院での注射も費用は同じと思いますので。


インターネットを見ると日本には狂犬病がないのになぜ注射が必要なのか!
獣医の金儲けの為の注射だ!
いろいろと理由をつけて接種しなくて良いと主張する意見も多くみます。
口蹄疫でも蔓延してとんでもないことになりましたが、現在の狂犬病ワクチンは国内で発生したときのまん延防止のための対策です。口蹄疫はいくらまん延しても偶蹄類だけの問題ですみますが、狂犬病は我々人間も含め哺乳類すべての感染症です。特に人間にいたっては発症すれば治療方法もなくただ死ぬのを待つだけの恐ろしい病気です。数年前に海外で感染し日本に帰国後に発症した方が数人おられましたが、その方々はすべて亡くなっておられます。
また、狂犬病の注射がそれほど獣医の重要な収入になっているとも思えません。千頭、二千頭打てば別ですが・・・
[PR]
by pathovets | 2011-04-23 16:19 | ペット | Comments(1)

あれから1年

 あと数日で昨年の大惨事である口蹄疫から1年がたちます。とにかく早かった1年でした。東日本大震災ですっかり忘れ去られた感もありますが、様々な課題を残したまま復興も進まず今日を迎えました。

 この1年間畜産農家、行政、獣医師・・・何を考え過ごしたのでしょうか?

 それぞれに色々な思いの中、時間が過ぎたことと思います。
             その思いをどう活かしていくのか?
             今後の展望は?   

 なぜ、復興が進まないのか!
 よく聞かれるのが、「周辺諸国での口蹄疫の発生が復興を妨げている」というもの。しかし、畜産農家に聞くと必ずしもそうではない。

  再開のための資金不足
  後継者不足
  高齢化

 こんな声が良く聞こえてくる。

 一部ではあるが、ワクチンの使用方法(なぜマーカーワクチンを使用しているにもかかわらず殺処分を前提にしているのか)に納得ができないという意見も聞かれた。


これから農家の不安がどういう形で解消されるのか分からないが・・・、獣医師として出来ること、やらなければいけないことを淡々とやっていくほかないと思っている。
             
             
[PR]
by pathovets | 2011-04-14 19:17 | 口蹄疫 | Comments(4)

マイクロチップを装着しよう!

マイクロチップ???
 と思われる方も多いのではないでしょうか。

マイクロチップとは直径2mm、長さ13mmの強化ガラスに包まれた個体識別装置です。これを国際的に定められたルールにそって動物種ごとに特定の場所(皮膚の下)に埋め込むものです。

このマイクロチップには
      「世界で1つの固有の番号」
               が与えられています。ですから、この番号で個体識別が可能になるわけです。

「埋め込む」といっても大掛かりな処置ではありません。少し大きめの注射針の中に上記のマイクロチップが入れられており、普通に注射をする要領で皮下に押し出すだけです。ほとんど出血もなく治療での注射や予防注射となんら変わりなく動物もじっとしています。

これがなんで重要か・・・・。16年前の阪神・淡路大震災時には多くのペットが迷子になりました。今回の東日本大震災でも同じことが起っています。阪神淡路大震災以降、兵庫県や関西圏でのマイクロチップの装着率が非常に高くなったそうです。
こういった災害時以外でも、単一色(真っ白、真っ黒など)の個体の場合はなかなか客観的な個体識別ができません。悪質な例をあげれば、ドックショーに連れて行ってちょっとした隙に盗まれた!ということも聞いたことがあります。同じ犬種が多数集まっているので大きさや色が似かよって首輪やハーネスを変ええられたら判別が難しくなる例があるようです。

是非、この機会にマイクロチップを装着してみてはどうでしょうか?

当面、当院では装着料の一部を、今回の震災の義援金にあてることにしました。
[PR]
by pathovets | 2011-04-08 21:33 | ペット | Comments(0)