パソベッツこじま 大動物診療部 in 川南町

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叔父さんの家の牛も処分

 今日は3件の農家の殺処分に行きました。ここ数日は、小規模農家を1日に3件前後処分するようになりました。
 今日の農場には私の叔父さんの農場も含まれておりました。農場に着いて叔父さんと二言三言会話して

叔父さんは「本当に処分せんといかんのか?!」と
私は「仕方がない!」としか言いようがありませんでした。

私達作業員が農場に行くまでは、叔父さん自身も覚悟は出来ていたと思うのです。しかし、いざ我々白装束の作業員が農場内にぞろぞろと入ってきた光景をみて「殺処分の現実」を感じたのだと思います。

私はそこでも淡々と処分を行いました。
農場を出て、着替えているときに一緒に入った方から作業前に
私と話をした後に  「叔父さんが泣いていた」  ことを知らされました。
叔父さんのやるせない気持ちは十分分かっていました、私も・・・つらかった。


6年間莫大な学費を出してもらって大学に通い、苦労して国家試験をパスして手にした獣医師免許。
その時に、こんな作業に従事することなど誰が予想したどろうか?
今、獣医師になろとしている学生、獣医師になりたいと夢見ているちびっこ達は、こんなことも考えて獣医師を目指さなくてはならないのだろうか・・・、あまりに酷だ!
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# by pathovets | 2010-06-23 21:25 | 口蹄疫 | Comments(7)

改めまして皆様にお知らせとお願い

改めまして皆様にお知らせとお願いです。
当ブログはリンク・転載フリーです。
許可なく使っていただいて構いません。

たくさんの方にごらんいただき、コメントも多数いただき感謝しております。
すべての方のところに足を運ぶのは難しい状況ですが、いくつかのHPも覗かせていただいています。
真剣に、適切に紹介してくださり、どうもありがとうございます。

一方で、他の根拠のない噂と同様に、書く側の意図と異なるとらえ方をされ、おかしな伝わり方をしているのではないか?とのご指摘も頂いています。
私たちの発信する内容から読者がどのように感じるのかは窺い知れない部分が大きいので、どこまでも追跡することはできません。
情報が独り歩きすることの恐ろしさも感じつつあります。

私たちができるお願いは、内容に手を加えずに転載していただくこと、あるいは記事そのもののリンクを貼っていただくこと、くらいでしょうか。


先日の安楽死とは何か?の記事に対する反響で気になっていることがあります。
まず、そこまでうがった見方をする方はいないと思いますが、作業従事者の誰一人として動物虐待をしたいと考えているものはおりません。
記事中の現場責任者の一人のお方も、例外ではありません。
コメント欄に一言書き添えてありますが、扱っているものの性質上、作業に使う多くのものが使い捨てになっており、毎日の資材に莫大な経費がかかっています。
節約できるものは節約する。これは当たり前の発想です。
発生当初、混乱から物品を選択する余裕もなく、とりあえず買ってとりあえず使ってという形で作業が進んできましたが、長期化するにつれて行政側も様々な工夫をされています。
薬剤は決して不足はしていませんが、同様の考えから発せられた言葉だったのかな、と想像します。
そして、現場の獣医師側も間違っていることは間違っている、とはっきりと意思表示していますので、少なくとも夫が入る農場では薬剤が節約されることはありません。
先日は不足分を県職員が取りに戻ってくれた、とのことでした。

このことを問題として記事にしたために、行政側への反発が強くなったとしたら、それは私たちの意図するところではありません。
現場責任者は、現在宮崎県家畜保健所(家保)の職員が担当しており、現場のあらゆる状況を俯瞰しながら関係各方面のコーディネートに当たっておられます。
いろいろな立場の方から現場の様子についてお聞きしますが、例えば処分対象動物の取り扱いがぞんざいであったりすると、家保職員がとんできて「作業は手順どおりにお願いします」といった声かけがなされることもあるようです。
概ね、動物の痛みや苦痛をなくすという点においては、心が配られているように感じます。

間違っていることはそれぞれが遠慮することなく意見を出し合い、改善していけばいいだけのこと。
ブログでとりあげたことによって、特に県外から応援にきてくださっている従事者のみなさんも、これはどうかな?と思うことを心にしまわずに発言できる雰囲気になるといいな、と思っています。

(クミコ記)
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# by pathovets | 2010-06-21 10:39 | Comments(31)

子どもに喘息被害?

ある県議が

「口蹄疫の消毒で使用される石灰が起因するとみられるこどものぜんそくが見られると講演で報告」

とのネット上でニュースとして取り上げられている。

現場では大量の石灰が散布されます。こんなに撒かなくても・・・と思うくらい徹底してまきます。雨の日は、それほど舞い上がらないのですが、湿り気のないところに撒くとマスクをしていても吸い込んでしまうくらいです。ゴーグルを着用していますが、汗で曇ってしまう為、視界が悪く一時的に外したりしますので目に入ったりもします。また、汗をかいているのでマスクやゴーグルで覆われない部分に付着して化学火傷を起こします。また、防護服を着ていても粒子が細かいために腕などが真っ赤になっている方も良く見かけます。現場では、動物を扱う際の事故に加え重機・車両の運転に伴う事故、消毒剤に伴う化学的傷害が「事故」として多くあると思います。

私自身は身の回りに子どもも含めて石灰で喘息を発症した方は見受けませんが、十分な配慮が必要ですね。

可能な限り「労働安全衛生」にも気を配らなければ行けない作業だと思います。
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# by pathovets | 2010-06-20 14:05 | 口蹄疫 | Comments(5)

お腹の子だわ!

昨日からワクチン接種牛の殺処分へ移行しました。いよいよ先が見えてきたような・・・(川南町だけに関しては)。
宮崎市での飛び火が非常に気になっているが~~~

昨日行った農場で鎮静剤が効きにくい牛が1頭いました。普通の牛の3倍量くらい投与してようやく効きました。最後の薬剤を投与してその先生が死亡を確認して、他の牛の対応をしていたところ作業員の方が

           「先生、この牛まだ生きています!薬を追加してください」

と言ってきました。

More 続きの内容はリアルな内容です。
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# by pathovets | 2010-06-19 17:27 | 口蹄疫 | Comments(47)

本気で防疫を!

 口蹄疫発生から約2ヶ月になります。発生後から町、県、国が様々な指針、規制、措置を打ち出してきました。これらは、ことごとく変更・緩和などが相次いでいます。

どれほど熟考されたのか?

大変疑問に思うことが多すぎるのではないでしょうか?

こんなに緩くていいの???と

先日も「緩衝地帯」の断念と・・・・

現在、各市町村でワクチン接種分の殺処分が始まっています。これも、当初は擬似患畜扱いで農場内で殺処分し埋却場所まで移動させるはずでした。しかし、始まってみると当初の予定通り農場内で殺処分する自治体もあるが、多くは生きたまま埋却場所までトラックで移送して埋却場所で殺処分している。

作業効率もいいだろうし、飼い主も自分の農場内で殺されずにすむというのが理由?

こんなことで本当に早期終息が迎えられるのか?
ますます飛び火する可能性が大きいのではないだろうか???  県外へ出なければよいが。

そして、ワクチン接種動物を殺処分した後は本当に感染がなかったのか「死後」良く口腔内を確認すべきである。畜主が見つけきれなかった症例が出てくるはずだ!!!!
そうなった時に、また処分方法を変更するのか???
手遅れにならないうちに、「真の防疫」を望む!
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# by pathovets | 2010-06-18 21:42 | 口蹄疫 | Comments(20)