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パソベッツこじま 大動物診療部 in 川南町

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再開にむけて

殺処分終了後の記事がみられなくなっていますが、不具合ではありませんので。

これまでの記事とコメントを振り返ってみましたが、有意義な議論の流れがある反面、ここのところ細い橋を渡るような危うい感じがあって少しブレークすることにしました。
冷静な議論の土壌をつくるためには、まず私が感情的になっては元も子もないことを理解しているのですが、バランスをとるのが難しい。
そして、顔と顔を合わせた対話に時間をとりたい時期であり、コメントの管理に手がまわりません。
皆様からいただいた膨大なコメントまで隠してしまい申し訳ないです。書かれているそれぞれの立場を考えると、これはいいけどこれはダメというような取捨選択ができないのです。
全部非公開にしようと思ったのですけど、時間がなかったというのが正直なところ。
処分中の記事は残ったままです・・・
当面この状態を維持させてください。


当地ではまだまだ「再開に向けて」と言えるスタートラインにも立てていないような気がしますが、これからが本当の闘いだと思っています。
8月末に安全宣言、その後一気に再開の流れに飲み込まれることを危険視する意見が多く聞かれます。
生産者が安心して家畜を導入できるように、「ここまでやってそれでもダメなら仕方ない」と納得できるところまで踏ん張らなくてはなりません。
一部概算払いで受け取った方もいらっしゃいますが、未だ補償の行方に不安が残る中収入ゼロの状態を強いるのは生半可なことではありません。
畜産業以外の方や該当地域外の方々から、「補償がもらえていいね」という声が聞かれますが、決して余裕がある状態ではありません。
機械にまで積もるようにまかれた石灰と度重なる消毒のなか、「これ動くかしらん・・・」という呟きが気になっていましたが、不安は現実のものとなり機械や車が故障したという悲鳴がちらほら聞かれるようになりました。
生活の問題だけではないことが理解いただけると思います。


今一番求めたいことは試験畜(おとり畜)の導入です。
地帯一体の足並みが揃わなければ、不安が残ります。
理想と現実問題との狭間で生産者にもいろいろな言い分がありますが、一定期間の試験畜の監視くらいは実施されなければ、怖くて家畜を入れられないという人も少なくありません。
まずは生産者に強く訴えていくことが必要ですが、試験畜の導入を行うのであれば、当然抗体検査等の清浄性確認がセットで実施されなければ意味がないと思います。
国はこの作業に積極的とは言えず、実はこの最終検査が非常に大きな壁となって立ちはだかっているように感じられます。本当は国主導でやってもらいたいぐらいなのですが・・・


私たちが今なすべきは、行政や農協、各種機関と協力して目の前の生産者と協議していくこと。
ブログの方に手がまわりませんで皆さんにはご不便をおかけしますが、たくさんのコメント必ず活用していきます。
記事の更新がいつできるかわかりませんが、事態が進めばよい報告をしたいと願っています。
管理不十分の中不安はありますが、この記事のみ当面コメントを受け付けようと思います。
現地に向けてご意見やアドバイスもあるかもしれませんので。
私たちと直接連絡をとりたいというような希望がある場合には鍵コメをご利用ください。

(クミコ記)

(たくさんの方にご心配をおかけしましたが、夫の手は痛みが和らぎ、ある程度の作業をこなせる状態になりました。治癒とはいいがたく、整形の先生から「休んでないでしょう!」と怒られていますが・・・)
by pathovets | 2010-07-31 01:38