あの忌まわしい口蹄疫の発生確認から明日で3年が経ちます。
今でも長時間の手術の最中には右手が痛んでくることがあります。
あの時小学校1年生だった子供たちも今年で4年生となった。昨日、夕食時に子供が
「20日は口蹄疫が出た日じゃね!」
と言い出しました。突然、そんなんことを言いだしたのでびっくりしました。当時は、毎日殺処分で肉体的にも精神的にも疲労で家族と会話することもなく現場から戻ってきたら風呂に入って夕飯を食べて寝る・・・という生活でしたので子供との会話もほとんどありませんでした。当時は小学校1年生で状況など理解できていないだろうと勝手に思い込んでいましたが、最近になり子供たちと当時のことを話し合うと1年生といえども非常に多面的に考え、当時の異様な周囲の状況を感じ取っていたようでした。
私は今でも往診の最中に
「この農場のあの場所に牛をつないで殺処分していったな」
「この農場の処分の日は雨だったな、暑くて休憩であそこに座って水分をとったな」
「この農場は暗くなるまでやったな」・・・・・・・
当時の情景がはっきり思い出されます。
畜産の状況は上向きとは言えず、経営再開した農家の戸数を見ても今の経済状況のが厳さ再開のハードルが高すぎることを物語っています。ここ数日の地元紙には口蹄疫に関する記事が多くなってきました。
あれから3年何が変わったのか?何が改善されたのか?これからどう進んでいけばよいのか?じっくり考えてみたい。
それからあの時に全国から寄せられた義援金がどのように使われたのか、残った義援金はどのような管理をされているのかについても公開していただけるとよいのではないだろうか。