パソベッツこじま 大動物診療部 in 川南町

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明日で3年

あの忌まわしい口蹄疫の発生確認から明日で3年が経ちます。
今でも長時間の手術の最中には右手が痛んでくることがあります。
あの時小学校1年生だった子供たちも今年で4年生となった。昨日、夕食時に子供が
「20日は口蹄疫が出た日じゃね!」
と言い出しました。突然、そんなんことを言いだしたのでびっくりしました。当時は、毎日殺処分で肉体的にも精神的にも疲労で家族と会話することもなく現場から戻ってきたら風呂に入って夕飯を食べて寝る・・・という生活でしたので子供との会話もほとんどありませんでした。当時は小学校1年生で状況など理解できていないだろうと勝手に思い込んでいましたが、最近になり子供たちと当時のことを話し合うと1年生といえども非常に多面的に考え、当時の異様な周囲の状況を感じ取っていたようでした。
私は今でも往診の最中に
「この農場のあの場所に牛をつないで殺処分していったな」
「この農場の処分の日は雨だったな、暑くて休憩であそこに座って水分をとったな」
「この農場は暗くなるまでやったな」・・・・・・・
当時の情景がはっきり思い出されます。
畜産の状況は上向きとは言えず、経営再開した農家の戸数を見ても今の経済状況のが厳さ再開のハードルが高すぎることを物語っています。ここ数日の地元紙には口蹄疫に関する記事が多くなってきました。
あれから3年何が変わったのか?何が改善されたのか?これからどう進んでいけばよいのか?じっくり考えてみたい。
それからあの時に全国から寄せられた義援金がどのように使われたのか、残った義援金はどのような管理をされているのかについても公開していただけるとよいのではないだろうか。
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by pathovets | 2013-04-19 17:11 | 口蹄疫 | Comments(4)
Commented by tomotan at 2013-04-21 00:44 x
今日は宮日新聞を泣きながら読みました。
小嶋先生のお子さまも含め、
当時小学生だった子供たちもいろんな事を感じながら
過ごしていたんだなぁ、と改めて思いました。
私自身、あの時味わった焦燥感は一生忘れないと思います。

先生にずーっとお聞きしたかった事があります。
記事に書かれてたとっても真面目なTさんは
経営を再開されてるのでしょうか?
その事がなぜかずっと気になっていまして、
いつかお聞きしたいと思っていました。


小嶋先生ご一家。いい笑顔で写ってましたね!
Commented by pathovets at 2013-04-23 20:24
あっと言う間の3年でした。ただ、口蹄疫以前よりゆっくりと気が流れているような感じがします。仕事が減って暇になったからと言うことではなく、なんでだろう???
私が診ていた農家さんは半分程度が再開されました。やはり高齢化は否めません。再開した農家さん自身も高齢の方も多くあと数年しかできないかもしれないけど・・・と言われる方が多いです。
作り笑顔は大変ですね。構えた写真はあまり好きではないので大変でした。
Commented by ねこよ志 at 2013-06-15 10:33 x
口蹄疫…。私はその時、国富の農場で働いてました。
農場主の持ち物とは言え、かわいい牛たちの行く末を案じて眠れない日々を過ごした…、
そんな毎日をまだ、周りに語れずにいます。
殺処分が始まった日…篠付く大雨に、殺される家畜を思い、自分も大泣きした思い出があります。
2度とあんな思いをしたくない…関係農家さん、獣医さん、そして私たちも同じ思いですよね。
Commented by pathovets at 2013-06-18 19:27
ねこよ志様コメントありがとうございます。
私達は大学で家畜は経済動物がうえにペットのような感覚で診療せず予後が悪いものに関しては「廃用」と教えられました。これは決して間違ってはおりません。しかし、飼い主さんにとっては経済の損出が出ても「もう少し治療してください」「治療は中止しても安楽殺は行わずにもう少し自分で手当てしてみます」・・・というような希望が非常に多くあります。いまだに経済動物としての経済性と愛着との板挟みです。それだけみんな年中休みなく、夜中も巡回するなどして大切に家畜を育てているということです。汗だくになって、時には排泄物で汚れ、快適な職場環境とは言えないと思いますが誇りを持って働いているのです。私はそのような方々にゆるぎない信頼を頂けるように日々精進しているところです。そしてこのような農家の一生懸命な気持ちを行政の方々や政治家には少しでも理解してほしいと思っています。