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パソベッツこじま 大動物診療部 in 川南町

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2010年 06月 23日 ( 2 )

最後まで生真面目な方でした

 今日の1件目は10頭飼育のTさんの農場でした。私がお世話になっている農家さんです。日頃から非常に生真面目で、往診の際に私が「こうした方が・・・」「この牛の状態は・・・」と、飼育に関する助言や最近の情報、病気の説明などその場で話をしたことはノートに几帳面に書き残しておられます。何月何日の何時まで・・・。
餌もグラム単位で計って給餌しますし、当然毎日の牛の状態も非常に詳しくメモを取られています。
 ですから往診に行って経過を聞くと、自分で経過を見ていたかのようによく分かります。だから、この農場の牛は非常にすばらしい牛ばかりです。

 今日も作業開始前に作業員全員へ「皆さん、今日は大変お世話になります。よろしくお願いします」と挨拶されました。その後、私がそばに行くと「先生が来てくれてよかった~!」と言ってくださいました。今からあなたが手塩にかけた財産を奪う者に対して・・・

そして、作業が終わった後私の家にわざわざ電話して

「先生には最初から最後までお世話になりました」

と妻に伝えたそうです。私はまだ家に戻っていませんでしたので直接話はしませんでしたが。

大変な時に・・・Tさんらしいなと思い、少し癒されました。
by pathovets | 2010-06-23 22:10 | 口蹄疫 | Comments(17)

叔父さんの家の牛も処分

 今日は3件の農家の殺処分に行きました。ここ数日は、小規模農家を1日に3件前後処分するようになりました。
 今日の農場には私の叔父さんの農場も含まれておりました。農場に着いて叔父さんと二言三言会話して

叔父さんは「本当に処分せんといかんのか?!」と
私は「仕方がない!」としか言いようがありませんでした。

私達作業員が農場に行くまでは、叔父さん自身も覚悟は出来ていたと思うのです。しかし、いざ我々白装束の作業員が農場内にぞろぞろと入ってきた光景をみて「殺処分の現実」を感じたのだと思います。

私はそこでも淡々と処分を行いました。
農場を出て、着替えているときに一緒に入った方から作業前に
私と話をした後に  「叔父さんが泣いていた」  ことを知らされました。
叔父さんのやるせない気持ちは十分分かっていました、私も・・・つらかった。


6年間莫大な学費を出してもらって大学に通い、苦労して国家試験をパスして手にした獣医師免許。
その時に、こんな作業に従事することなど誰が予想したどろうか?
今、獣医師になろとしている学生、獣医師になりたいと夢見ているちびっこ達は、こんなことも考えて獣医師を目指さなくてはならないのだろうか・・・、あまりに酷だ!
by pathovets | 2010-06-23 21:25 | 口蹄疫 | Comments(7)