パソベッツこじま 大動物診療部 in 川南町

pathovets.exblog.jp
ブログトップ

カテゴリ:口蹄疫( 43 )

そのうち死人が出るのでは・・・

国からの圧力?選挙があるから?とにかくワクチン接種動物の殺処分を来週中を目途に考えているようです。
一刻もはやく終了すべきなのは誰しもの願いです。

しかし、ワクチン動物の殺処分が始まってから1日に3~4件の農家を回りながら殺処分する毎日です。
 
どしゃぶり か うだるような暑さに我々作業従事者は疲労困憊です。

水浴びをしているかのように汗が噴出し、脱水を予防するために水分を補給。するとまた、汗が噴出し、水分補給。この繰り返しですが、いくら汗をかいてもそんなに水分を摂取することもできません。
特に、東北や北海道あたりの涼しい地域から来られる方には、非常に過酷だと思います。地元の私もどうにかなるのでは?と思うことがあります。
この状態で続けるとそのうち死人が出るのでは???と思ってしまうほどです。
[PR]
by pathovets | 2010-06-27 21:37 | 口蹄疫 | Comments(31)

野生動物への感染の心配

 野生動物(特にイノシシ、シカ)への感染が非常に心配されるところです。ちまたには様々な噂が流れておりますが、現在のところ野生動物への感染の公式報告はありません。市町村により対応が異なりますが、川南町では有害駆除の際にシカやイノシシの感染の有無について調査が依頼されております。山手の方では野生動物が牛舎の傍まで出てきたり、放牧場にシカやイノシシが入り込んでいる箇所も珍しくありません。

 先日もテレビで木城町の町営牧場に多数のシカがいる光景が流れたそうですが、あれは木城町の牧場ではなく川南町の町営牧場の間違いだと思います。信じられないことに川南町の町営牧場では、つい最近まで牛を放牧していました。今日現在は不明ですが・・・。
 これだけの被害を出しながら、まだわからないのか?一体何を考えているのか?怒りというより不思議でなりません。町長の認識の程度を直接聞いてみたい!
[PR]
by pathovets | 2010-06-26 15:14 | 口蹄疫 | Comments(28)

~ぼくの通学路~

 今日もどしゃぶりの雨の中、ずぶぬれになりながらいつものように「殺処分」。まるで滝で「みそぎ」を受けているかのようだった。夕方、3件全ての処分を終え、疲れきって迎えのバスをびしょぬれになりながら待っていた。そこへ下校途中の小学生が通りがかった。お互い「さよなら」と挨拶を交わしたが、彼には我々の集団はどう見えたのだろうか?

「何か白い服を着たおじさん達」???

「なんとなく聞いていた・・・。ひょっとして、、、これが、こうていえきってやつ」???????

いつも通いなれた通学路。
彼の通学路にはいくつもの農家があり、毎日何気なく聞こえていた牛の声、珍しくもなく目にしていた牛たち・・・。

明日からは「あの声、あの光景」がなくなるんだね。

 
[PR]
by pathovets | 2010-06-25 20:39 | 口蹄疫 | Comments(4)

最後まで生真面目な方でした

 今日の1件目は10頭飼育のTさんの農場でした。私がお世話になっている農家さんです。日頃から非常に生真面目で、往診の際に私が「こうした方が・・・」「この牛の状態は・・・」と、飼育に関する助言や最近の情報、病気の説明などその場で話をしたことはノートに几帳面に書き残しておられます。何月何日の何時まで・・・。
餌もグラム単位で計って給餌しますし、当然毎日の牛の状態も非常に詳しくメモを取られています。
 ですから往診に行って経過を聞くと、自分で経過を見ていたかのようによく分かります。だから、この農場の牛は非常にすばらしい牛ばかりです。

 今日も作業開始前に作業員全員へ「皆さん、今日は大変お世話になります。よろしくお願いします」と挨拶されました。その後、私がそばに行くと「先生が来てくれてよかった~!」と言ってくださいました。今からあなたが手塩にかけた財産を奪う者に対して・・・

そして、作業が終わった後私の家にわざわざ電話して

「先生には最初から最後までお世話になりました」

と妻に伝えたそうです。私はまだ家に戻っていませんでしたので直接話はしませんでしたが。

大変な時に・・・Tさんらしいなと思い、少し癒されました。
[PR]
by pathovets | 2010-06-23 22:10 | 口蹄疫 | Comments(17)

叔父さんの家の牛も処分

 今日は3件の農家の殺処分に行きました。ここ数日は、小規模農家を1日に3件前後処分するようになりました。
 今日の農場には私の叔父さんの農場も含まれておりました。農場に着いて叔父さんと二言三言会話して

叔父さんは「本当に処分せんといかんのか?!」と
私は「仕方がない!」としか言いようがありませんでした。

私達作業員が農場に行くまでは、叔父さん自身も覚悟は出来ていたと思うのです。しかし、いざ我々白装束の作業員が農場内にぞろぞろと入ってきた光景をみて「殺処分の現実」を感じたのだと思います。

私はそこでも淡々と処分を行いました。
農場を出て、着替えているときに一緒に入った方から作業前に
私と話をした後に  「叔父さんが泣いていた」  ことを知らされました。
叔父さんのやるせない気持ちは十分分かっていました、私も・・・つらかった。


6年間莫大な学費を出してもらって大学に通い、苦労して国家試験をパスして手にした獣医師免許。
その時に、こんな作業に従事することなど誰が予想したどろうか?
今、獣医師になろとしている学生、獣医師になりたいと夢見ているちびっこ達は、こんなことも考えて獣医師を目指さなくてはならないのだろうか・・・、あまりに酷だ!
[PR]
by pathovets | 2010-06-23 21:25 | 口蹄疫 | Comments(7)

子どもに喘息被害?

ある県議が

「口蹄疫の消毒で使用される石灰が起因するとみられるこどものぜんそくが見られると講演で報告」

とのネット上でニュースとして取り上げられている。

現場では大量の石灰が散布されます。こんなに撒かなくても・・・と思うくらい徹底してまきます。雨の日は、それほど舞い上がらないのですが、湿り気のないところに撒くとマスクをしていても吸い込んでしまうくらいです。ゴーグルを着用していますが、汗で曇ってしまう為、視界が悪く一時的に外したりしますので目に入ったりもします。また、汗をかいているのでマスクやゴーグルで覆われない部分に付着して化学火傷を起こします。また、防護服を着ていても粒子が細かいために腕などが真っ赤になっている方も良く見かけます。現場では、動物を扱う際の事故に加え重機・車両の運転に伴う事故、消毒剤に伴う化学的傷害が「事故」として多くあると思います。

私自身は身の回りに子どもも含めて石灰で喘息を発症した方は見受けませんが、十分な配慮が必要ですね。

可能な限り「労働安全衛生」にも気を配らなければ行けない作業だと思います。
[PR]
by pathovets | 2010-06-20 14:05 | 口蹄疫 | Comments(5)

お腹の子だわ!

昨日からワクチン接種牛の殺処分へ移行しました。いよいよ先が見えてきたような・・・(川南町だけに関しては)。
宮崎市での飛び火が非常に気になっているが~~~

昨日行った農場で鎮静剤が効きにくい牛が1頭いました。普通の牛の3倍量くらい投与してようやく効きました。最後の薬剤を投与してその先生が死亡を確認して、他の牛の対応をしていたところ作業員の方が

           「先生、この牛まだ生きています!薬を追加してください」

と言ってきました。

More 続きの内容はリアルな内容です。
[PR]
by pathovets | 2010-06-19 17:27 | 口蹄疫 | Comments(47)

本気で防疫を!

 口蹄疫発生から約2ヶ月になります。発生後から町、県、国が様々な指針、規制、措置を打ち出してきました。これらは、ことごとく変更・緩和などが相次いでいます。

どれほど熟考されたのか?

大変疑問に思うことが多すぎるのではないでしょうか?

こんなに緩くていいの???と

先日も「緩衝地帯」の断念と・・・・

現在、各市町村でワクチン接種分の殺処分が始まっています。これも、当初は擬似患畜扱いで農場内で殺処分し埋却場所まで移動させるはずでした。しかし、始まってみると当初の予定通り農場内で殺処分する自治体もあるが、多くは生きたまま埋却場所までトラックで移送して埋却場所で殺処分している。

作業効率もいいだろうし、飼い主も自分の農場内で殺されずにすむというのが理由?

こんなことで本当に早期終息が迎えられるのか?
ますます飛び火する可能性が大きいのではないだろうか???  県外へ出なければよいが。

そして、ワクチン接種動物を殺処分した後は本当に感染がなかったのか「死後」良く口腔内を確認すべきである。畜主が見つけきれなかった症例が出てくるはずだ!!!!
そうなった時に、また処分方法を変更するのか???
手遅れにならないうちに、「真の防疫」を望む!
[PR]
by pathovets | 2010-06-18 21:42 | 口蹄疫 | Comments(20)

梅雨入り  ~自然との調和~

 例年より遅い梅雨入りです。
 私の嫌いなうっとうしくて、じめじめした時期がしばらく続きそうです。
ここ最近スピードアップして先が見えてきた感染動物の殺処分も、この雨の影響で少し停滞しそうな雰囲気です。既に明日の殺処分は中止の連絡がありました。
 今回の事態で川南町内の全域と言っていいくらい各所に埋却用の穴が掘られました。しかし、結構な割合で水が湧いてきて埋却地として使えない場所がありました。
 殺処分が進まない要因は、単なるマンパワーだけではない。ここでも自然の厳しさを感じさせられた気がします。

 私たちは自然の中で暮らしていかなければいけないのです。ヒトも他の生物同様に自然によって生かされています。他の地域の実情はわかりませんので川南町だけに限っての話ですが・・・。これまでのあまりに大型化、工業化された畜産は見直さなければいけないのではないでしょうか?昔ながらの牛飼いに立ち戻っては?と本気で考えております。

 畜産農家の方々からすれば「素人がバカなことをいうな!」と言われるかも知れません。しかし、この狭い土地であまりに飼養頭数が多すぎないでしょうか?確かに牛舎・豚舎にすし詰めにすれば可能かもしれません。でも、「国産黒毛和牛」を考えてください。確かに国内で繁殖されて誕生した牛です。しかし、離乳後からほとんどが輸入物の濃厚飼料と粗飼料の給与により”肉”として販売されます。
これって本当に国産?????
生まれたのが日本だったら餌は輸入物でもOK???

 しばらく先のことになるでしょうが、多くの農家が再建すると思います。その再建までの間、せめて

          粗飼料の完全自給についてのシステム

を作り上げて再建すべきと考えています。皆の意見・アイデアを集約すれば可能だと思います。農家、行政(ここでは川南町役場)、獣医、農協(本当に農家のために動いてくれるのなら)が一丸となってやるべきです。

これは理想論といわれるかもしれませんが、これを期に

少数飼育で質の高い「真の国産」を目指して自然と調和した畜産を提案します!

これが1つのブランドにもなるのではないでしょうか!
[PR]
by pathovets | 2010-06-13 21:38 | 口蹄疫 | Comments(11)

宮崎県、これでいいのか防疫体制!

 今日の地元紙には「ワクチン効果が出てきた」「発生件数が減ってきた」との記事。確かに、ここ1週間くらいをみると全体の発生件数が減ってきて、処理件数も非常に多くなっております。

                           しかし

ワクチン未接種地区で数件の感染例が発生しました。まとまった地区ではなく宮崎県全体に散発と言う感じです。みなさんはこの事態をどう見ますか?

 私は、消毒などの防疫体勢が甘すぎるように思います。今なお、消毒ポイントを通らずに通行できる道路がたくさんあり、消毒液を車に散布されるのが嫌だ、消毒ポイント附近の渋滞・のろのろ運転が嫌だなどの理由で消毒ポイントを避けて移動する方もいます。全ての道路に消毒ポイントを設置することは無理だと思いますが、まだまだ設置方法等を工夫すれば人手を減らしながらでも適切な場所に消毒ポイントを設置できると思います。

少し前までは、児湯地区から広がらなければ・・・ということが県民の願いでしたが、ここに来て一気に県外へ出なければと言う意識になったのではないでしょうか?やるなら徹底的にやってほしいです!中途半端な防疫をするくらいならやらない方がましである!

            国、県、市町村の行政の皆さん、今は日本の畜産の危機なんですよ!!!
[PR]
by pathovets | 2010-06-10 22:09 | 口蹄疫 | Comments(11)